ついこないだですね、買ったんですよ。
RXN-雷神-のサントラ。

で、このサントラのブックレットに当時RXN-雷神-公式Twitterにて連載されていた様々なキャラクターのゲーム本編開始前の出来事を綴った小説の一部が載っていました。
RXNはこのブログでも攻略・感想の記事を二回ほど書きましたが、私がブチギレたポイントの1つとして「キャラクターが何の目的のために何をしているのかがわからない」というストーリーがかなりめちゃくちゃな出来栄えになっているという点がありました。

ですが、最近なんとTwitterでRXNのストーリーや設定を詳細に解説されているブログ記事がリツイートにて回ってきました。
読んでみて、一気にこの「ストーリーがわかりにくい」問題が解決したため、自分もRXN古文書を読み解くための資料としてRXN連載小説全話の大まかな内容をここにまとめておこうと思います。

RXN-雷神-は実はもうSwitchで購入して遊ぶことができません。
公式サイトもゲームの販売停止よりかなり前に消滅しています。

いつかRXNの公式Twitterがなくなってしまった時、ここに何かしらRXNが実在していた証明を残しておけば、RXNは生き続けると思ったのがこの記事を書こうと考えたきっかけです。
RXNの延命と蘇生は無理だったとしても、記録しておくことはできると思ったからです。
あーだこーだいいながらも、私はRXN-雷神-が大好きです。
あのソフトが確かにSwitchには存在している、そして遊んだ人間が少なくともここに一人いるという記録を今から焼き付けます。

【Twitterにて記載されたキャラ設定や各組織についてのまとめ】
キャラ設定
・橘花ライト
RXN-101のパイロット。
先天的に空間認識能力がずば抜けて高い、天然型の天才。
意識が集中されると、脳の活性化によって超人的な力で戦えるが本人はそれを自覚的にではなく無自覚で行っているため、能力を自在に扱えるというわけではない。

鳴門ルナ
RXN-202のパイロット。
幼い頃から戦闘のための「調律」を施されている。
第二次性徴期以降は人間らしさに重きの置かれた教育を受けてはいるものの、恐怖感の欠落や独自の倫理観などを持っている。
戦うために体も調整されているためか、味覚が極めて鈍感。

橘花ジン
RXN-303のパイロット。
ライトのお兄さん。彼とは違って超常的な能力は持たない努力型の天才。
社交的で真面目で優しい人柄だが、弟であるライトに対する劣等感は凄まじい。

新祇チドリ
RXN舞台を率いる戦艦の艦長。
世界統一政府(U.G.W.)に直属している。
副長のヒュウガとはソリが合わないらしく、よく皮肉を言い合っているも、RXNのパイロット達や他の乗員たちから「良き上司」であれるよう頑張っている。

帯刀ヒュウガ
副長という立場ではあるが、思わせぶりな言動や不思議な言動も多く、チドリとは微妙な関係……だが上司と部下の関係は決して崩さない。
世界の歴史や神々についても独自にデータを集め、研究している。こいつの思わせぶりなセリフのせいで私は何度頭を悩ませたんだろう。

皇姫(ヒメノミ)
いちいち漢字出すのめんどくさいのでこの記事では今後も全部「ヒメノミ」と書きます。
あとこの文章書く前に「ヒメノミ博士」って書きましたので一部そういう記述ですが許してくれや。
丙組の研究者で皆からは博士や姫と呼ばれており、幼い外見とは裏腹に実年齢は不明。
RXNシリーズの開発の根幹部にとても深く関わっている。
だいたいこいつのせいでゲーム本編の話は極めてわかりにくく、理解が難しい事になってしまったんだと思う。

寛成マサチカ
丙組所属。ヒメノミ博士の部下の一人。
いつも3ピースのスーツを着ている。
博士を「最上位の存在」として扱いがち。
藤巻のスーツはいつも彼が選んでいる。

藤巻テンゴ
丙組所属。ヒメノミ博士の部下の一人。
博士の護衛役でもある。
マナーは持ち合わせているものの、若干粗雑な面もある。

・アユカ
RXN-808のパイロット。
騎神と呼ばれる伝説の存在である。
ゲーム本編の戦いには参加しないはずだったが……。
ごめんなさいゲーム本編では故人かと思ってました。生きてたんすね。

東京喰種もどきユタカ
謎の黒い機体に乗って現れた少年。
人類へ敵対宣言をしたため、「ウルカ」(RXNが戦うべき敵)認定される。
なおこの認定は、人類(RXN)側が一方的に行ったため、ユタカ本人は自分がウルカとして周囲から認識されているということは自覚していない。
声がよく聞き取りにくくなる。

・ユナ
何度も平行世界を行き来して、取捨選択を行い続けることで完全な世界を目指す存在。
人類からは神様として扱われている。
16歳のときに、ユナはユナ自身を「抽象的自我」として定義し、基底世界を定め、恒久的に人類を統べる存在になった。

※基底世界の意味は私はよくわかってません。※

・マナ
全ての平行世界を受け入れ、吸収拡大をし続けることで完全な世界を目指す存在。
ウルカ達からは神様として扱われている。

・オペレーター
所属先はチドリと同じ。
RXNシリーズの機体状況だけでなく、パイロットのバイタルも常にモニタリングしている。

組織設定
世界統一政府(U.G.W.)
ユナが基底世界を定めたことで、国の概念を取り払い、人類という1種族として活動をするために立ち上げられた組織。
行政、司法、立法、全てはここに統合されており、政府機関としての事務的手続きなんかもここがやってる。
RXNシリーズの指揮権もここが管理している。

・アースガルズ
ユナが思い描く理想の世界を追求するための組織。
一般の人からは「政府直属の軍隊」としての側面のみが認識されている。
U.G.W.の階級制度は指揮系統の円滑化のためだけにあるようなもの。

丙組(ひのえぐみ)
表向きは企業組織ではあるが、U.G.W.とアースガルズの2組織のどちらにも深く関わっている。
3つの傘下組織を持っている。
九段偕行社(くだんかいこうしゃ)
主に物理的な兵器や科学技術の研究と開発を行っている。
RXNシリーズの製造開発の主導もここが担当。
工学興亜院(こうがくこうあいん)
主に新エネルギーである「エーテル」とクローニングやオーグメントといった人体拡張技術の研究を行っており、このメーカーは人類の生活の役立つ製品を流通させている。
庚重工業(かのえじゅうこうぎょう)
土木建築、採掘や重機開発を行っている。
地球以外の惑星のテラフォーミングから地球環境のメンテナンスも行っている。

各機体について
・RXN-101
最初に完成したRXNシリーズ。
攻守のバランスが優れている。

・RXN-202
大型ロングライフルやマスタースレーブ型ドローンを装備。
機動力が他の機体よりも高い。

・RXN-303
ドローンによる全方位攻撃やホーミング弾が扱える。
全体的にテクニカルな機体。

【ハッシュタグ「教えてヒメ先生」まとめ】
一応これも資料としてまとめておきます。
主にメタ的な話題を折り込みつつ、ヒメノミがゲームシステムなどについての解説をするという一連のツイートになります。
①発売前のPVにてゲーム本編のエンディング曲が流れたことを受けての話。
ゲームBGMは来兎さん、KDESさん、バケツドラマーMASAさんの楽曲が使われるよ!
という話。

②(RXN3機の紹介後)ジンのスペルは「Jin」ではなく「Gin」。

③ゲーム上ではボンバー攻撃に相当する「覚醒」についての話。
覚醒は、パイロットの感覚質(クオリア)を強制拡張させ、異なる抽象世界(シノニム)の認識を可能にさせる。これにより、全方位攻撃(所謂弾消しと全画面攻撃)と周囲の時間の流れを遅く感じられる(所謂敵弾スロー効果)ようになる。
覚醒はRXNシリーズ最大の武装だが、使用にはパイロットと機体のシンクロだけでなく、機体のシールド(ゲーム上ではライフ扱い)に充てていたエーテルを一部使用する必要がある。
エーテルの使用の割合はシールドの33.3333……%だが、それではパイロットたちに伝わらないと思い、3本区切りのゲージとしてシールドを表示することにした。
本当なら、ヒメノミ博士としてはノーリスクで使用可能な「ボム」を搭載してやりたかったが、エーテルで動くRXNにはボムの搭載は1発も出来なかった。

④副長のヒュウガのボヤキは作戦中だろうとお構いなし。(つぶやき当時公開されたばかりのPVでもそのボヤキがあったため)
だけど、悪い人ではないし、仕事もできる。

渾天の儀(こんてんのぎ)についての話。
渾天の儀は、ユナがかつて平行世界を行き来して様々な取捨選択をするために用いた、別の場所へと行き来するための扉の概念的な存在。
概念的な存在のため、「そこにある」と判明した時点で渾天の儀は存在が確定する。
存在の確定のために必要なのが、儀の観測点で、渾天の儀は、突如発生するものではなく、厳密には儀の観測点内に発生するということになる。
ちなみに消滅した公式サイト(当時のURLはrxn.jp)にしか書かれていない情報だが、儀の観測点がずっと開き続けてしまうと平行世界が全部繋がって一つとなり、世界は滅亡してしまう。
下の画像はウェブアーカイブで保管されていた当時のRXN公式サイトからスクショしてきたものです。
rxn

⑥最終回。このつぶやきをした日が2/2で当時はハッシュタグ「いいツインテールの日」と盛り上がっていたのを受けて。
ヒメノミもツインテールの髪型であるが、ツインテールの日に関しては詳しく知らないそう。
また、それとは別にもう一つ記念日があるということはそれだけツインテールの人気は凄いんだなと付け加えた。

【連載小説まとめ】
<第一話>
主役はゲーム本編にて主人公たちが所属している戦艦の艦長であるチドリです。
彼女の私物である、スーパーガジラのぬいぐるみや本を介して読み解かれる祖父から受け継がれた思いについての話です。

チドリのお祖父さんはタグチ工業の重機「スーパーガジラ」の開発責任者であり、彼女は祖父からガジラのぬいぐるみや書籍をよくプレゼントしてもらっていて、今でもガジラは彼女にとって希望の象徴であり、大好きな祖父との確かなつながりを感じさせる特別な存在だった。
『自分の仕事に誇りを持ちなさい、チドリ』
祖父のあたたかな言葉は、多くの責任と人名を背負う艦長という役職で働く彼女にとってかけがえのない大切なものだ。
本編の戦いの前の話なので、チドリはこれから起きるかもしれないこと、山積みの問題を思い出すが、そのときは大好きなスーパーガジラが自分の心を支えてくれると彼女は信じる。
部下の一人でもある副長のヒュウガがチドリの部屋に訪れ、丙組からのRXNの機体の性能バランスに関する資料を受け取った彼女はまた仕事へと戻った。

<第二話>
主役はゲーム本編にて主に終盤から主人公たちと行動を共にしたパイロットの一人アユカです。
アユカと彼女が搭乗する機体RXN-808がどうして他の機体と比べて特別視されているのかについての話です。

ヒメノミ博士がRXN-808のデータをチェックしている時、アユカが博士に相談を持ちかける。
博士への相談の内容は「RXN-808に搭乗していると、気分が悪くなってしまう」という相談で、更に深く事情を問われ、アユカは話す。
どうやら、アユカはRXNに乗っていると、本来なら機体とパイロットがシンクロすることで視界がクリアになるはずが、機体に搭載されているコアの影響でか目の前に鏡が置かれているような、もうひとりの自分にずっと見つめられているような感覚に陥ってしまうらしい。
博士の見立てでは、これはアユカのシンクロが他のRXNのパイロットと比較しても極めて深い状態だからでは、所謂共鳴現象かという説になった。
アユカは共鳴現象説を受けて、自分の乗るRXNからコアを取り外して欲しいと博士に頼んだ。
コアがあれば、RXNのパイロットは機体へ流れ込む情報の負荷に耐えられ、機体が受けたダメージが体に直接流れ込むこともない、リバースプロキシの恩恵を受けられる。
コアを外すということは、パイロット自身が常に情報の渦を体に流し込まれることになり、ダメージも直接痛覚へ響く形になってしまうという、極めて危険なことだった。
アユカはそれでもと博士に懇願する。
コアがある状態では、もはやシンクロどころか今いる自分がアユカなのかRXNなのかの境界すら曖昧になってしまう感覚に陥ってしまうからだ。
結果、アユカのRXNからはコアは外されることとなった。
アユカは騎神とも多くの人から呼ばれている凄まじい実力(の持ち主らしいがゲーム本編ではさっぱりその辺は描かれない)
博士は、「彼女はあの作戦(おそらくゲーム本編の戦いのこと)には直接関わらないが、大丈夫だといいけどなあ……。」と心配そうにアユカを見送った、

<第三話>
主役は藤巻テンゴというヒメノミ博士の部下の一人です。
テンゴはゲーム本編ではヒメノミ博士が中盤、マナという邪神と対話するために突っ込んでいった際に一緒に行って死にます。それくらいじゃね出番……。
ゲームで使用可能な3機のRXNそれぞれの特徴を、テンゴが実際にパイロットに尋ねる形で話は進みます。

まずはRXN-202から。
202はドローンが4機。常に機体に追従する形で支援攻撃を行う。
パイロットのルナはこのドローン4機にダルくん、アトくん、ポルくん、アラくんとそれぞれ名前をつけてあげてとても大切にしている。
彼女にとっては、共に頑張る良き親友のような存在だ。
ルナの4機に対する深い愛情や思い入れを受け、大事にしてあげるんだぞとテンゴは一言添えた。

次はRXN-303
テンゴは303のパイロットのジンとは親しい関係らしく、お互いに名前を呼び捨てしあえる関係だ。
303にもドローンが4機。202とは異なり、機体の向きとは反対方向への支援攻撃を行う特徴。
ジン曰く、「ドローンには死角のカバーをしてもらえればいい、見えない所があると気持ちが悪い」とのこと。
テンゴはこの特徴に対して、他人に弱みを見せたくないジンらしい返答だと思っていたら、ジンは「ドローン無しで戦えるほど優秀じゃない」と、弟でありRXN-101のパイロットであるライトに対する劣等感も付け加えた。テンゴも、ジンへの質問を終えた後にジンとライトの確執については思うところがあるらしく、「あいつ(ライト)も自分が優秀であると自覚すればいいのに、面倒な性格だなあ」と一人つぶやいた。

ラストはRXN-101。
ライトはサントラにて読める第五話で触れられるが、凄まじい空間認識能力を持っている。
そのため、鬱陶しいからという理由で他の二人と違ってドローンを使用していない。
テンゴは「ライトの能力では、ドローンの存在はノイズになってしまうか」と評価し、ライトは評価に対して「あんなのじゃらじゃら付いていたら戦いにくい」とバッサリ。
ただ、ライトもドローンがRXNの機体に直接張り付いて固定砲台となるなら使ってみたいと最後に話した。

テンゴは3人との会話を踏まえ、機体にそれぞれパイロットの個性や癖が出ている、正に千紫万紅だと結論づけた。

<第四話>
主役は寛成マサチカというテンゴと一緒にヒメノミ博士の部下として活動しているキャラクターです。
ちなみにマサチカも本編ではヒメノミ博士に同行、マナへと突っ込んでいってテンゴ共々死にます。STG史上最悪の死亡シーン

マサチカはテンゴと同じ部屋を利用して生活している。
きっちりとした私生活のマサチカと違い、テンゴは服を脱いだら脱ぎっぱなしと大雑把な態度。
二人が同室で生活を共にしているのは、上司であるヒメノミ博士の提案だった。
仕事以外のコミュニケーションが不足しているのでは?と博士が感じたのがきっかけで、こうしてテンゴとマサチカは生活をしている。
マサチカは、どことなく上司である博士が自分とテンゴのやり取りを面白いものと感じているのではと察していた。
マサチカはヒメノミに対して絶対的とも言えるくらい深い敬意をいつも表している。
そして、ものすごくきっちりしていた。
だからこそ、大雑把なテンゴにはいつも小言をこぼしていた。
そんなマサチカに対して、テンゴは「スーツ選びの仕事はしたことはないが、軍服には子供の頃からアイロンがけをしていた。小言がたまに耳に痛く感じるときこそあれど、細かいことにも目配り気配り心配りが出来るマサチカの存在に感謝している。」と伝えた。
マサチカは、いつもより丁寧に壁にかけたスーツをブラシがけした。

<第5話>
この話のみ、RXNのサウンドトラックに付属しているブックレットでしか読めない話となっています。
そのため、Twitterのみの連載を追うと5話だけが抜け落ちてしまった形になります。
主役はRXN-101のパイロットのライトです。

ライトはRXNに乗り終えた後、毎回凄まじい倦怠感や自室の何気なく置いてある家具すら凄まじいノイズに感じてしまう苛立ちに悩まされていた。
その悩みの原因は彼の体質によるものだ。
ライトは神経成長因子の分泌が常軌を逸するレベルであり、そのことがRXNでの戦闘では大きな利点であったが、日常生活においては厄介極まりない能力でもあった。
ある日もそれが体を襲ってきたため、以前ヒメノミ博士がかけてくれた「自分の体質で困ってしまった時は、私に相談してほしい」という言葉を思い出して博士を尋ねることにした。
博士はライトに「周りが五月蝿く感じてしまう時は自由に使ってほしい」と、防音性が強く、ただ椅子だけが置かれた極めてシンプルな部屋を用意してくれていた。

椅子に座り、気持ちを安らげるライト。
博士は彼に少し問いかけた。
「君は、自分がRXNのパイロットになっていなかったらどんな人生を歩んでいたと思う?」
問いかけに対して、ライトは「考えたこともない、ずっと決められていたことだったから。」と返答した。
博士は幼い頃からRXNのパイロット以外の可能性を夢見ることも許されなかったのだろうか、とライトに同情し、複雑な表情を浮かべながら虚ろな目のライトを見つめた。
暫くして、ライトは自嘲気味に話した。
「パイロットではない俺の人生には、何もなかっただろうな。RXNから降りて、周囲の音や動き、あらゆる物事が気になって頭がおかしくなりそうになったら、こうして部屋に閉じこもることしか出来ない。RXNに乗っていなければ、この感覚は行き場のないものになってしまい、人としての生活すら出来なかっただろう。」
ライトの本音を受け、博士は一つの結論を出した。
「君にこの地上は狭すぎるのかもしれない。人や物で溢れかえった雑多な社会そのものが、ノイズと感じてしまう。でもそれくらい、類まれな能力を持っているということだな。」
ライトは自分の能力は望んで得たものではないと諦めたように笑った。
そして、彼は博士に伝えた。
「RXNに乗っているときが一番自分らしいんだろうな。何もない空で、煩わしさから解放され、ただ目標へと向かうだけで十分だ。」と。
博士はライトの言葉を受け、「君自身が満足しているならいいんだ、私が何かを言う必要もない。だけど、どうか命を大事にして欲しい」とお願いした。

ライトは博士との会話もあってか、大分気持ちが楽になった。
博士はいつでもこの部屋は使って欲しいと伝えて、「自分らしい、か……。」とつぶやきながらライトを見送った。

<第六話>
こちらが最終話となります。
主役はRXN-202のパイロットのルナとRXN-303のパイロットのジンです。

ルナは幼少期からRXNに搭乗しての戦闘に向けた「調律」というものを施されており、普通の人と比べて極限下でも物怖じしない恐怖感の欠如や独特な倫理観を持っていた。
ルナの調律の影響はそういった感情的なもの以外にも顕著である。
彼女は味覚が極めて鈍感だった。
そのため、普通の食事に対して拒否反応を示すことが非常に多く、マサチカはその様子を見てこのままでは命に関わる問題になってしまうと頭を悩ませた。
ある日もまた、ルナは食事前に気分の悪い表情を浮かべていた。
そこで、ジンはルナと出かけることにする。
二人はジンの行きつけのカレー屋さんで食事をすることにした。
予め、ジンが店長にルナの食事問題について相談をし、話を通してあったのだ。
店長が用意してくれた、店で注文可能なメニューの中でも一番辛いカレーセットを前に、ルナは不安になってしまう。
恐る恐る口へカレーを一口運ぶと、その不安もすぐに吹き飛んだ。
嗅覚をくすぐるスパイスの香りや、今まで何も感じられなかった味覚へダイレクトに伝わるピリッとした辛味がルナの心を躍らせる。
彼女はこの時、初めて食事を楽しめた。
ジンは、ルナが食事を楽しめない・食べたがらない原因が徹底的に管理されてしまったメニューだからでは?と踏んでいたので、この結果にはとても嬉しくなれた。

帰ってきたルナの報告を受けて、マサチカは目を丸くする。
ヒメノミ博士は、ルナの味覚にも刺激物でなら反応があるとわかり、ジンに感謝した。
辛いものでなら食事を楽しめることが判明してから、ルナの戦績は目に見えて良くなり、またカレーだけでなく彼女は激辛ソースをかけての食事も出来るようになった。

【あとがき】
いかがでしたか?(この書き方は、よくない。)

とりあえず言えるのは

ゲーム本編もこれくらいやってくれてれば私も怒る必要なかったよ?

(おわり)