去年から追っかけていた大好きな特撮作品『仮面ライダーエグゼイド』の後日談であるVシネマ

遂に全三部作発売されましたね!

私は元からボックスを予約していたんで先行上映等はスルーしようと思っていたんですが、やっぱり気になった結果第2部にあたる『パラドクスwithポッピー』と第3部にして完結作である『ゲンムVSレーザー』を先行上映で見て、『ブレイブ&スナイプ』をVODでボックス発売前に見ました。


2年後の彼らを描いたアナザーエンディング。
色んな意見を見かけたので私も簡単ですが感想を書いてみようと思います。
あ、今回仮面ライダーエグゼイドVシネ三部作の内容にガッツリ触れてるんでダメな人はここでブラウザバック!


















『ブレイブ&スナイプ』
大我と飛彩が過去と遂に折り合いをつける話にして、三部作の【起】に当たる作品。

良かったなって思えたのは、飛彩が恋人である小姫と本当の意味で蹴りをつけられたところ。
本当は不安だったんだけどね!?これ以上小姫をダシにするなよーとか、いやもう楽にしてあげようよって(割と飛彩と小姫周りに関してはくどい、いい加減立ち直れって言われてもおかしくないだろうなーとは感じていたんで)少なくとも思ってたり、TVシリーズや劇場版でも飛彩は恋人の事を負い目に感じたまま前へ進もうとしていたんじゃないのかなって風に私は見ていたんで、ラストシーンでちゃんと互いの思いを吐露しあえてよかったなぁと純粋に思います。
医療に対して、『世界で1番のドクター』にひたむきな飛彩だからこそ小姫は彼を好きになったってのも凄くいいと思う。
あと何よりもラストバトルのタドルレガシーは本当にかっこいい。演出がとても好き。

逆に、「これ絶対賛否両論色んな意見出るだろうなー」って思ったのが大我とニコ。
というのもルークというアメリカから来た青年。
彼はニコに何度もゲームで勝負を挑んでいて、ニコに僕が勝ったら交際しようという約束をしていた。
で、本編中ルークはゲーム病に感染。そのゲーム病の進行するストレス源が『大我の元で医療に従事しているニコなんてニコじゃない』だった。
で、ニコは大我の元で働く自分とゲーマーである自分、どちらが本当の自分なのか悩んだ末に、ゲーマーである自分を選び大我とは主治医と患者の関係を保ちつつもルークと共に渡米…。
って流れなんだけど、なんだろ……ちょっと無理があるかなぁと感じてしまった。
いや、大我はきっと無理して自分について行く道を選ばないでニコが1番無理しないで生きていける道を選んで欲しいと思っての突き放しだったんだろうけど、うーん……もうちょいニコの葛藤を濃くしたり、もしくは渡米しないで日本国内でゲーマーとして活動する方をニコが選ぶ…とかならきっとここまでもにょらなかったのかなって思う。
ルークはニコに何度も勝負を挑んでいたそうだけど、そこをあまり感じられなかった&ニコの最初の方のルークに対する態度から『今のニコはニコじゃない』って言われてもピンと来なかったし、「いやお前何様やねん」って感じてしまった…。(ここは私自身が鈍感なせいの方が大きいかもしれないけどね…)
この大我とニコの関係を保ちつつも別離する流れはいろんな意見があると思うな。


『パラドクスwithポッピー』
パラドとポッピー、バグスターである2人がとある事件に巻き込まれ、自分達の存在を問われ、叫ぶ話。
三部作の【承・転】に当たる作品。

いやもう大好きなパラドの成長をひしひしと感じる作品でした!
永夢からの「成長したな…パラド!」とかもう…パラドよく頑張ったとしか言えないくらい、彼が成長した事を感じられたのが最高だった!
甲斐翔真さんの話では、ブラックパラドとの演じ分けに苦労されたそうだけど個人的にはブラックパラドは永夢と和解せず、初期の思想のままだったらパラドはこうなっていました!って感じのキャラのように見えたなー。
演技も何処となく初期の不気味なパラドを思い起こす感じだったから、パラドとブラックパラドの対比の描き方はとても好き。
そして何よりも前半のノリを打ち崩すかのようにおぞましさが加速する内容とかとても好き。
なんかいいよね。

不満点を挙げるなら、バトルシーンが割と泥試合(良くいえば必死さが伝わるバトルでもあったよね)。
前作のブレイブ&スナイプがかっこいい戦闘シーンが多く絵的にも映える動きが沢山取り入れられてるからそれのせいもあるかも。なんていうか、ほぼ終始互角の戦いorパラドクスが苦戦って絵面がダメそうな人は確実にいると思う。
後、ポッピーにもうちょいフォロー入れても良かったかもなーって。彼女はほぼ出来上がってるから描きにくかったのかなぁ。

『ゲンムVSレーザー』
檀黎斗が人類に叩きつけた最凶最悪のゲーム。
九条貴利矢は最後のプレイヤーとなった。
な三部作の【結】に当たる作品。

色々言いたいことはあるよ!…ダメだ涙が…。
まず檀黎斗。
ゲンムVSレーザーのパンフレットやキャラクターブックでも書かれていたとおり、彼自身の本心って本編で徹底して描かれてないんですわ…だからこそ、10人いたら10通りの彼の本心が出てくると思うんですよね。
私は彼がパラド同様大好きだけれど、結構ネタキャラ要素の側面も強いせいもあって苦手って言われやすいキャラでもあって…ああ、ダメだ何から話していいのか…でも、ゲンムVSレーザーをもって彼は本当の意味で重荷をやっと降ろせたんじゃないのかな思います。やってきたことは許される訳ないし、今の時代や道徳が許しはしない…未来で待っててください…!
次に九条貴利矢。
貴利矢は実はVシネ三部作通して影の主役と言ってもいいくらい大活躍します。
ゲンムVSレーザーではある意味荒ぶる神となってしまった檀黎斗を人に戻す為に命懸けの戦いを…。
嘘をつくのも、見破るのも大得意な貴利矢が最後についた嘘はとても優しくて悲しい嘘で、見破った嘘もある意味でとても優しくて悲しい嘘だったんです…。
黎斗とは様々な因縁を持った彼の黎斗との向き合い方は胸に来るものがありました…。
1番グッときたのが、父である檀正宗から「お前は生まれるべき存在ではなかった」って否定され、自身も「生まれてくる時代を間違えただけだ」と結論づけてしまった黎斗に対して「才能の使い方を間違えただけだ」って貴利矢が言うのがとても好き。
そう、正宗や黎斗と違って、貴利矢は黎斗が生まれてきたことそのものを否定していないんだよ。そこが好き。

と、なんかもういい所云々じゃなくて2人についての話になったあたりから察してくれ。

そんなゲンムVSレーザー、不満点としてはやっぱり正宗関係かなぁ。
TVシリーズでの狂気の悪っぷりはなりを潜め、実は亡くなった自分の奥さんこと檀櫻子を心から愛していた事やゲーム病による消滅者を生き返らせる事に対して否定的な考えを持っている事が判明するんだけど、これ見て「やっぱ正宗も人間か…」と思うのと同時に「じゃあどうしてTVシリーズでは命の管理者を名乗ったんだ?」って疑問に思う点もいくつかあった。ここも、正宗がぶっちぎりの悪として見たい人にとっては嫌だなーって感じちゃうポイントかもしれないね。あと、黎斗の描き方も人によっては苦手!って人もいるかも…結局、黎斗はお母さんにまた会いたかった・お母さんを助けられなかった医療に対する失望から事件を起こした…ってなる訳だから、そんな黎斗見たくない!それならまだTVシリーズや劇場版で区切った方がいい!って考えの人もいると思うんだ。

とまあざざっと三部作の感想を書いてみましたが総評するなら、「好きなら見てもいい!けれど、人によっては蛇足になってもおかしくない描写もあるからそこは気をつけてね」って感じかなぁ。
ゲームでいうなら、TVシリーズ&トゥルーエンディング&平成ジェネレーション2作が本編で、これはゲーム本編クリア後のキャラクター達を知れるDLCみたいなもんかなって。
好きな人は好き!って言えるし、嫌いな人は嫌い!って言えるようなさ。
と、長々書き続けるのもアレだからそろそろ締めに入るよ。

仮面ライダーエグゼイドトリロジーアナザーエンディング、見てて不満点もあったけれど、それもひっくるめて楽しかったし面白かった!
もっとエグゼイドの事好きになれた!
私は大好きだよ!
以上!

6月の小説版とまだ買ってない関連書籍買わないと…。